芦屋『上(しょう)』オープン致しました。
【アントロポセン】
ー 人新世 ー
芦屋 『上』のことを通称『アントロポセン』と思っています。
アントロポセン(人新世)とは、「人類の時代」という意味の新しい時代区分。人類が地球の生態系や気候に大きな影響を及ぼすようになった時代であり、現在である完新世の次の地質時代を表しています。
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店の大半を占める物体は16層13tの『土とにがり』だけで出来た版築という万里の長城や法隆寺の塀と同じ人が踏み固めただけの古来の工法で作られています。
断面は地球の地層さながらです。
店名でもある 『上』 という漢字の語源は
横線は掌を表し、手が上を向いている状態のことです。
私たちの店が新たな地層に何を堆積するのかを問われているかのようです。
その新たな地層に今まで通りのものを堆積しても地球規模でいえば痛くも痒くもないのかもしれません。
でも、この『上』という店は
『研究と実験の場』であり『思考のショーケース』と考えていますので既に評価のあるものを堆積するつもりはありません。
この店の空間デザインにしてもそうです。
WATER AND ARTさんにお願いしましたが、設計や店舗デザインを仕事にしているのではなくアートや工藝、食を通してあしたのことを考えている方々なので、和菓子屋としては今までに無い、素晴らしい空間でもあり厳しくもある空間が出来上がりました。
そんな版築の上に堆積させるお菓子は、もちろん既にあるお菓子ではなく、私たちが堆積させたいお菓子になります。
インパクトのある味や見た目を重視したお菓子でなく味よりも体への配慮を優先したお菓子を販売する店も一軒くらいあってもいいんじゃないかと思っています。
さすがに季節のお菓子は少しは置いてありますが、既存のお菓子ではなく『食と身体』の関係性について思考したお菓子を是非買って頂き感想をお聞きしたいです。
お菓子一つづつの説明は、今後させて頂きます。
味は食べログの評価
☆
☆☆
くらいのお菓子です。
まだ版築の上には何もなく
ただひとりの《人》が立っているだけの店ですが、どうぞ宜しくお願い致します。
ー良薬口に甘しー
芦屋 『上』
兵庫県芦屋市茶屋ノ町10-9
0797-38-3781
11時〜18時 火曜日定休日